こんにちは、あきです。
英語学習で、多くの人が最も時間をかけるのが単語の暗記です。
私の生徒の多くは、旺文社の『ターゲット』などの単語帳を使っています。彼らは意味の部分を隠して、意味を頭の中で言っています。
この方法だけでは、単語は長期記憶に定着しにくいと私は考えています。
ではどうしたら良いのでしょうか?
1. 意味、音、綴りの結びつきを強める
先ほどの例では、目で単語の綴りを読んで、意味を頭の中で読んでいます。綴りと意味を結びつけて覚えているのです。この方法だと結びつくのは綴りと日本語の意味だけです。その結びつきも強くはありません。
単語の構成要素で誰でもすぐ思いつくのは、①意味②綴り③音の3要素です。この3つを強く結びつければ、2つの結びつきより記憶が強固になります。
3つの要素をしっかりと結びつけるためには、
①単語の意味と音を調べて(必要なら教材の単語に意味と音を書き込む)、


意味は、英英辞典を参考にして、英語で書く方が理想です。英語を英語で考える癖がつくようになります。
②その綴りを紙に書いて(書きながら頭の中で、その単語のローマ字読みを言う)、
③最後に音読します。
こうすると、意味と綴りと音がしっかりと結びついて、記憶に深く刻まれます。
かっこの中で「書きながら頭の中で、その単語のローマ字読みを言う」と説明しました。これは正確に綴りを記憶するために、綴りとローマ字読みの音を結びつけたのです。ドイツ語などと違って、英語は綴りと音の関係が規則的に結びついていないので、ローマ字読みと綴りを関係づける必要があります。
例 restaurant(レストラン)
① まず意味(レストラン)と音(ˈrest(ə)rənt)を調べて教材に載っている単語(restaurant)に書き込む。
② レスタウラント(ローマ字読み)と頭の中で言いながら、restaurantの綴りを紙に書く。
ここでいうローマ字読みとは、正しい発音ではなく、綴りを正確に覚えるための補助手段です。
③ 続けて音読する。
これは、手で書いて、口で言って、その言った音を耳で聞く、五感や体を使った学習です。このようにいろいろな体の場所を働かせるほうが、知識は定着します。
書くことによって手が単語の綴りを覚えます。私は、綴りの自信がないとき、空中にその綴りを指で書いてみます。すると不思議なことに、綴りを思い出すことがよくあります。
音に関しては、教材の単語に書き込むために、発音記号を覚えてください。カタカナで音を書くのもいいですが、発音記号の方が正確な音の知識をえることができます。
まとめると、単語の構成要素、①意味②綴り③音をしっかり結び付けて覚えること、そのために、肉体のいろいろな部位を使うこと(手で書いて、口で言って、その言った音を耳で聞く)、です。
2 文章全体の中で覚える.
もうひとつ単語を覚える上で実践して欲しいのは、教材の全体の中で単語を覚えるやり方です。
例えば、1分の長さのTOEICのリスニングセクションの問題を教材に選びます。特定の単語だけを覚えるのではなく、その単語を含んだ文章全体を覚えます。
この覚え方をすると、単語の基本3要素①意味②綴り③音以外にも、④語法⑤感情⑥文脈を付け加えることができます。そして単語の記憶がさらに強固になります。
まず語法ですが、語法とは単語の使い方です。特に動詞と形容詞で重要になります。例えばaware(~に気づく)という形容詞は「be aware of 名詞」の形で使われます。これがawareの語法です。
これが、文章のなかで、He is aware of the importance of advertising.という形で存在しているとします。この文を含んだ文章全体で覚えれば、語法も自然と覚えます。
次に、感情です。音読して暗記するとき、感情をこめて音読する人はまれです。隣の部屋に人がいたりすると、たしかにはずかしいです。
しかし、悲しい文は悲しく、楽しい文は楽しく、怒りを込めるところは怒りを込めて音読すると、より深く記憶にのこります。恥ずかしい心をすてて、感情をこめて音読をしてください。
最後に文脈です。
例えば、conference(会議)という単語を覚えるとします。TOEICのリスニングでは、「来週の会議が延期になった」「会議室が変更になった」「資料を持参してください」といった流れの中で登場することがよくあります。このように文章全体や会話全体で覚えると、conferenceという単語だけでなく、その前後の出来事や状況も一緒に記憶されます。そのため、実際に英語を読んだり聞いたりするときにも、単語の意味を素早く思い出せるようになります。
3. 意味、音、綴りの結びつきを強める覚える方法と全体の中で覚える方法を組み合わせる
単語をよりよく覚えるやり方として、①単語の構成要素、意味、音、綴りの結びつきを強めるやり方と②文章全体の中で覚えるやり方をお伝えしました。
実際にこの二つの方法を使った語彙の増やし方を説明します。
まず、自分の実力にあった教材を選んでください。実力があるなら長い教材もいいですが、あまり量のない教材をおすすめします。暗記するのが大変だからです。
1回目
① 音声を聴く(初回のみ)
まずテキストを見ずに音声を聴いてください。ここで自分の現在のリスニング力を知ることができます。90%以上聞けたら、その教材はやさしすぎます。もう少し難しい教材を選んでください。
② テキストを精読する
分からない単語・熟語と文法を確認しながら丁寧に読んでください。
文法は5文型を中心に英文を分析してください。
単語・熟語で気になるものがあれば、テキストに書き込んでください。
③ シャドーイング
シャドーイングとは、カエルの合唱のように、音声に遅れて発音する活動です。
できるだけ遅れた方が効果があります。
④ 音読して暗記する
繰り返し音読して暗記してください。
時間がない時は区切ってそこだけ暗記してください。
2回目以降
① ディクテーション
ディクテーションとは聞えてきた音を、書きとることです。
繰り返し再生できるアプリなどを利用して、行ってください。
非常に難易度の高い活動なので、文章が長い時は、30秒くらいの長さで区間再生してください。
残りは後日に回します。
綴りが書けなかった / 間違えた単語は①意味、音、綴りの結びつきを強める方法で覚えてください。
② シャドーイング
1回目である程度文章を暗記したので、2回目以降はシャドーイングがだいぶ簡単になったはずです。
③ 音読して暗記する
シャドーイングでリズムがつかめたと思うので、1回目よりオリジナルの音源に近い音読になっていると思います。
オリジナルの音源に近くなると、感情も乗せやすくなっているはずです。遠慮なく感情を載せて音読しましょう。
例 中学教科書(東京書籍NEW HORIZON 3令和7年版)を使った例
1回目
① 音声を聴く(初回のみ)
Uni 1 Part 1の音声を聴く。
② テキストを精読する
Uni 1 Part 1を精読する。その際分からない単語・熟語などは調べて教科書に書き込んでください。
③ シャドーイング
Uni 1 Part 1をシャドーイングしてください。初回はあまりうまくできなくても気にしないでください。
④ 音読して暗記する
Uni 1 Part 1を音読して暗記してください。
発音が分からない単語は辞書をひいて、教科書に発音記号とアクセントを書き込んでください。
それをもとに音読をしてください。
2回目以降
① ディクテーション
Uni 1Part 1を繰り返し再生をしながら、ノートか何かに書き込んでください
綴りが書けなかった / 間違えた単語は①意味、音、綴りの結びつきを強める方法で覚えてください。
② シャドーイング
Uni 1Part 1をシャドーイングしてください。
③ 音読して暗記する
Uni 1 Part 1を繰り返し音読して暗記してください。シャドーイングでリズムがつかめたと思うので、1回目よりオリジナルの音源に近い音読になっていると思います。
Unit 1 Part 1が暗記できたら、Unit 1 Part 2に進んでください。そして同じ過程をくりかえしてください。
最終的にはUnit 1からUnit 6まで、テキストを見ずに暗記できるようになるのが理想です。Unit 1からUnit 6まで通して暗記できれば、語句、熟語、文法はかなりしっかりと知識として定着しているはずです。
しかし、Unit 1からUnit 6まで通して暗記するのはかなり時間がかかります。しっかりと知識に定着はしますが、テキストにある以上に、知識は増えません。
Unit 1からUnit 3まで暗記したら終わりにする。次に、Unit 4からUnit 6に取り組んで終わったら、NEW HORIZONを終わりにする。このようにご自身の事情に合わせてノルマを変えてもかまいません。大切なのは学習を継続することです。ハードルを高く設定しないでください。
まとめ
単語は、意味だけを覚えても実際には使えるようになりません。意味・綴り・音を結びつけ、さらに文章全体の中で覚えることで、語法や文脈、感情まで含めた「使える語彙」になります。一度に多くを覚えようとする必要はありません。毎日少しずつ継続することが、語彙力を伸ばす最も確実な方法です。
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